新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
振り返ってみれば、昨年の2011年という年は忘れることができないたくさんの事が起きた年でした。
皆さんの記憶にもあるように3月11日に発生した東北大震災は、被災した方々はもちろん、私たち全ての日本人にとって忘れることができない出来事でした。直接的な被害にあわれた方は約2万人といわれ、第二次大戦以降に発生した最も深刻な事件であり、自然災害でした。この災害に関して、この「今月の一言」でも何度か書かせていただいておりますが、災害からの早期復興はもちろん重要なことなのですが、私が強く主張したいのは、今、この瞬間に生き残って「生かされている」我々が何を感じ、何をしようとしているのかが最も重要なことなのではないかということです。
改めて書くまでもなく、人間は自然を前に全くもって小さな存在であり、無力な生き物です。人類が「地球人」としてこの星に君臨し、いつの間にか生態系の頂点に居座るようになってから約600万年の間、この星の自然に支えられて生きてきました。私はもちろん、この文章をお読みいただいている皆さんも、その600万年のヒトの歴史の間違いなく末裔であり、あるいは地球の全て、さらには宇宙、この次元の全てに支えられてきたことで存在することが許されているのです。
今回の東北大震災では、地球規模からみれば、ちょっと寝返りをうった程度の変異だったかもしれませんが、テレビ映像で報道された、あの津波の威力を思い出すと、人間というものの小ささ、命のはかなさというものを感じざるを得ません。災害にあわれてお亡くなりになられた方々は、天国にのぼられてどのようにお感じになられているでしょうか。
私は今回の災害について、日本人が気付かなくてはならないいくつかの重要なミッションがあると感じました。そのミッションは、自分自身の利益のためではなく、日本という国家のためでもなく、あえて大きく表現すれば地球規模での「意識改革」です。
皆さんもご存じのとおり、日本は世界で唯一の被爆国であります。第二次世界大戦で長崎、広島に投下された原子爆弾は、現在でもその惨状が語り継がれるほどの悲惨な事件でありました。この原爆投下によって日本人が得たものはいったいなんだったのでしょうか。長い時間をかけて日本人は、何を学んできたのでしょうか。世界で唯一、核の恐ろしさを体験する民族でありながら、福島原発の事故発生によって自ら過ちを繰り返してしまっており、その後の復興状況を見ても、全国に稼働中の原子力発電所は、今日現在でも50基以上あるといわれています。アメリカ合衆国ではせいぜい100基程度といわれていますから、いかに日本が原子力発電に力を入れてきたかが分かります。戦後の高度成長を支えたエネルギー源が原子力であり、日本のメーカーも原子力産業によって発展してきたのです。本来は、核廃絶に関し、日本が世界をリードして訴え続けなければならなかった立場であったのにも拘わらず、実際には自ら推進してきてしまったのです。
話は変わりますが、私は趣味でスキューバダイビングをするというお話を何度か書かせていただきました。海に潜って海洋生物の写真を撮影し、自宅でその写真を見ながらその生物の特徴や習性について調べることがとても面白いのです。時折、海洋生物の写真を見て不思議に感じることがあります。多くの海洋生物は、姿形、あるいは表皮の色彩や紋様をその生物の生活環境や生態に合わせて最適化されるように進化してきました。
つまり、海底でじっと姿を隠しながら小魚を捕食しようとするヒラメやカサゴなどは、海底の砂地に溶け込むような色彩をしていたり、あるいは岩礁にそっくりなごつごつした姿をしています。水面で群れを成すイワシのような小魚は、水の色に溶け込んで、天敵達に見つかりにくいように、表皮が鏡のように銀色に輝いています。あるいは敵から身を守るために、毒を持つ生物は、ゴンズイやヒョウモンダコのように、いかにも危険をアピールする黄色と黒の縞模様だったりします。
ところが、一部の生物は、そういう生物の最適化とは違った観点で進化してきたのではないかと思えるような色彩をしているのです。たとえばハナダイの仲間は、ピンクや白、黄色、エメラルドグリーン、紫といった極めて鮮やかな色を何色もまっとっています。多くのウミウシの仲間は、さらに複雑な紋様、色彩をまとっています。
これらの魚やウミウシなどの海洋生物は、どうしてこんなに艶やかで美しいのか、あきらかに保護色ではなく、生態に役に立つとも思えないような色合いをしているのです。そしてこれらの不思議な生物たちは、魚類、軟体動物、刺胞動物など、分類学上も様々で、決して共通点がないのですが、ある事が唯一の共通点として存在するのではないかと私には思えるのです。その唯一の共通点とは、「人間が見て美しいと感じる色彩を持っている」という事なのです。
つまり、多くの地球上の生物たちは天敵から身を守るために進化をしてきたのですが、ここでいう色鮮やかな海洋生物たちは、人間を意識して進化してきたと考えることはできないか?ということを感じるのです。しかも、人間が文明を発展させ、スキューバダイビングという技術を身に着けるこの数十年間をあたかも知っていたかのように進化してきたのではないかと・・・。
私は、ダイバー仲間に、「ウミウシは天使である」と話すことがあります。
ウミウシという生物は、貝の仲間で外見はナメクジのような姿をしていますが、非常に艶やかな色彩を持ち、その種類も600種以上もあるという不思議な生物です。釣りや漁網で捕獲される魚と違い、人間がスキューバダイビングという技術を身に着けたことで、新たに発見された種がほとんどで、その生態はまだまだ未知の部分が多く、謎に満ちています。
しかし、デジタルカメラで撮影をすると非常に色艶やかで、それを見た人間は海の素晴らしさ、自然の偉大さを感じるのです。進化の理屈だけでは解明できない生命の不思議に接するとき、もしかしたら地球が我々にメッセージを伝えるために進化してきたのではないのか?と思うのです。そのことが、天使であると考えた理由です。
地震の発生は、太陽活動の急激な変異による太陽風や電磁波が一つの原因ではないかと研究されているそうですが、皆さんもご存じのとおり、我々の生活する自然環境は、地球を覆う電離層によって太陽風のプラズマから保護されています。しかしその電離層も、地球環境の悪化によって破壊されつつあり、急激な環境変化の原因になっているとも言われています。
つまり先の原発事故を契機に、我々は気が付かなければならないのです。もうこれ以上、地球環境に悪影響を与えるような文明は自殺行為なのだという事を。
そして、本来であれば70年前に被爆経験をした日本人が、真っ先に核廃絶を訴え、核を用いなくとも効率的にエネルギーを生み出す技術を研究すべきだったのです。
日本人は、ミトコンドリアDNA解析による系統分析によれば、地球上でもっとも古い民族の一つだそうです。
約10万年前にアフリカで誕生したヒトは、6万年ほど前にヨーロッパ系とアジア系に分かれるのですが、日本民族はその時代にすでに存在していたと考えられ、その後、多民族化を排除し続けている稀な民族です。
何が言いたいのかというと、日本人の誰もがアメリカ人や西洋人に対してコンプレックスを持っているのですが、実は、最も古くから地球のお世話になっているのは、我々日本人であり、我々こそが、リーダーシップをとって地球環境悪化に歯止めをかける運動をすべき義務のある民族なのだということです。
海に潜ってウミウシを見つめていると、そんなメッセージを訴えられているような気になります(笑。
2011年は弊社にとっても重要な一年でした。創業して満10年目であるとともに、それまでの事業形態も、徐々に改革が進み、ようやく新たな提案型開発の事業が軌道に乗ってきた年でした。弊社がお客様にご提案を持ち込み、全く新しいサービスや製品となって社会に放出していくという事業は、ただ単に「仕事ないですか?営業」ではない楽しさとやりがいを生み出します。来年2012年は、「新たな創業の年」と考えたいと思っています。方針としては以下の通りです。
【新たな創業に際しての事業指針】
- 提案型システム開発受託事業を拡大させる
- その為のノウハウ蓄積や人脈作りは派遣事業を通じて培う
- これらの事業を通じて得た利益や技術は、新たな自社事業構築に投資する
- 自社事業は社会貢献を究極の目的としたものでなければならない
- 地球環境保護に役立つ研究開発を開始する
上記のような方針で新たな創業を皆さんと一緒に目指していきたいと考えています。
ここでいう自社事業の具体化が特に重要なポイントです。「新たな創業」を成功に導くポイントは、事業方針の具現化を我々経営陣が行うのではなく、社員のみなさんが積極的に推進いただいてはじめて実現できるものだと思うのです。そしてそれは、社会のために役に立つ事業でなければなりません。
「新たな創業」では、皆さん自身が創業者となり、皆さんが主役なのです。
2012年、当社は皆さんの手によって新たに生まれ変わります。
皆さんの知恵と力を結集して「新たな創業」を成功させましょう。