元祖恵比寿ラーメン (がんそえびすらーめん)
色んなラーメンを食べて歩いています。
しかし本日現在、この『元祖恵比寿ラーメン』以上に魅力を感じるラーメンに出会っていません。
もちろん、食の好みは人それぞれですから、私の評価がそのままどう、と言う事ではないでしょう。
でも好きですねぇ。
このラーメンは本当に美味しい。
何で『元祖恵比寿ラーメン』が、美味しいのか徹底解析!してみましょう。
なぜ『元祖恵比寿ラーメン』が美味しいのか?徹底解析! まずは、マナー編。
- お店は決して便利な場所にはない。なのでお客はラーメン通しか来ない。浅草の激戦区は、「元祖」などというキャッチフレーズにはごまかされないほど厳しい土地なのだ。
- 一見さんはとても入りにくい。親父が強面で仕切っている。なぜか壁中にJリーグのグッズが貼られている。どう見ても一見さんには入りにくい。この演出で、なんちゃってマニアを遠ざける事ができる(笑)
- 券売機は、ダミーなのだ。店の入り口に置かれている券売機。これは実は機能していない。昔はこの券売機で、食券を購入したものだが、最近は動いていない。そう、券売機に札を入れようとする客は浅草初心者だと見破られてしまうのだ。
- 愛想はいらない。浅草といえば、世間話とオヤジギャグ、下ネタギャグを連発しなければ一見だと見破られてしまう、都内でも有数の逆セレブ地域である(笑)。もう40年もすんでいる筆者でさえ、対応に苦慮する事も多い。この店では、そんな心配は要らない。ただ、冷静に注文すればよい。それらしきギャグを飛ばすと、それこそ一見である事がばれるだろう。
- ラーメン屋はラーメン屋なのである。カップルでいちゃつくのは別の場所にすべし。
- さて、注文を入れたら、何気なく店主の手さばきを堪能せよ。それこそ神業。飾りの無い動きとはこういうものだ。
- 「はい、おまち」・・こんな感じの掛け声で注文の品が出てくるはず。男は黙って食べればよい。
- ただ、黙々と味わうべし。その空気感が恐らく、店主に通じるはず。
- 食べ終わったら、料金を払うべし。どこその有名量販店ではないので、現金払いである。
どうだろうか?
なんにも変わったことは無い。
普通にラーメンを楽しめばよい。
次にラーメンの薀蓄。
私はマニアではないから詳しい事はわからん。
しかし、全国いろんな場所でラーメンを食べてきて、やっぱりここのラーメンが好きである。
ここのラーメンのどこが気に入っているのか、その部分を解説したい。
- スープの醤油+葱+黒胡椒・・この香りのミックスこそが、私の理性をも揺るがす最高の要素なのです。思い出しただけでも食欲をそそる、その香りはラーメンという料理の王道を示す重要な要素なのです。
- スープの温度の変化と共に、味が変化し、スパイシーでもあり、まろやかであり、そして恍惚となる。
- そのスープに葱の生、あるいは半生、あるいは火の通った葱の香りと甘みが、バリエーションを無限にさせる。
- メンマである。この食感は手作りでしか出せない。スープに長時間浸せば熱くジューシーな味わい。そのまま食せばシャキシャキとした食感と、醤油の香りを楽しむ事ができる。さらに麺とからめたバリエーションは無限の楽しさを与えてくれる。
- 麺。主役であり、脇役でもある。一本一本の歯ごたえが命である。だいたい、どんな客でも同じくらいの本数を選んで口にするものである。その最大公約数的麺の本数を見切ったかのごとく、ここの麺の固さは計算されている。「カタ目」とか注文する客がいるが、東京ラーメンは博多のように融通はきかないのだ。そんな我侭は、別の店で言ったほうが良い。ここの店主は、何を言っても、同じ硬さで(最適な硬さで)出してくるだろう。
- わんたん。雲を呑むと書いて「ワンタン」と読む。その名の如し。目の前で餡を包む。これが基本であり当たり前なのだ。その当たり前のことを普通にやってくれる嬉しさがある。どこかの店のように、冷凍などありえない。ましてや、茹で時間が麺の出来上がりに合わないなどという、アマチュアなことはこの店ではありえない。普通の事が普通に行われる安心感と信頼感。そして裏づけとなるその味。一つ一つのワンタンに丁寧にタレを乗せる店主の表情を見れば、その奥深さが理解できるであろう。
- 板海苔。JRの切符のサイズしかないような小さな海苔。これでいい。どこかのオノボリサンウケするような、団扇のようになった海苔などありえない。海苔が食べたけりゃ、それでもいいが、ラーメンの美味しさとはあまり関係が無い。
- スープの温度。油膜を張ってスープを保温するのは当たり前。低めの温度がどうとか、ましてやつけ麺がどうとか、そういう食べ物とは違うエリアなのである。しかし、温度の低下と共にスープの表情が変化する事は否めない。温度の低下と共に、鮮烈さは失われていくが逆にうまみと、奥深さが増していくようなスープとは、王道を極めたそれでなければありえないのである。その王道を味わう事ができる。
ああ、『元祖恵比寿ラーメン』よ永遠に。
これ以上のラーメンに出会えるかどうか、明日も探求をしてみよう。



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